「蛍川・泥の河」を読んでみた

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宮本輝さんの文章は一言で「美」。綺麗で容易にその時の情景を想像することができます。
そんな宮本輝氏の短編集を拝読しました。

それぞれの要約は下記。

泥の河
泥の河では、「淡い青春時代」、「生死」などをうまく書き綴っていた内容でした。
舞台は大阪。主人公の信雄は、鉄くずを盗もうとする喜一と出会う。喜一を最初は怪訝な態度で訝しく思う信雄でしたが、意気投合。毎日、一緒に遊ぶようになる。ただ、いつも信雄は不審に思っていたことがあった。それは、喜一の母の存在。信雄は喜一の母の「声」だけしか聞いたことが無かった。信雄の父も母も喜一の家族の存在は知っていたが「決して夜に喜一の家族が住んでいる船には行くな」の一点張り。なぜなら喜一の母は売春で家計を支えていたから。

蛍川
舞台は打って変わって富山県。泥の川では蒸し暑い夏を連想させる舞台でしたが、今回は極寒の地。
蛍川で主に描かれれいる内容は、まさに「生死」、「恋情」。
非常に痛感した内容は、人は本当に脆いということ。昨日まで元気であんなに喋っていた人がポックリと逝ってしまうということ。
人はいかなる生物より長けていると思うところがあるかもしれませんが、実はそんなことは無い。
死ぬときは死ぬ。そんな陰鬱な箇所もありましたが、だからこそ人はこの刹那、この瞬間を精一杯生きるべきであると私には思いました。悔いのないように。
蛍川を読む多くの方が感銘を受ける部分は最終部の蛍が舞う箇所だと思います。

蛍の大群は、滝壺の底に寂寞と舞う微生物の屍のように、
はかりしれない沈黙と死臭を孕んで光の檻と化し、
天空へ天空へと光彩をぼかしながら冷たい火の粉状になって舞いあがっていた。 

非常に素晴らしい描写です。
目を閉じるとまざまざとその情景が浮かんできます。

今回拝読した、泥の河、蛍川共に、、、

生と死
友情
嫉妬
恋情

などなど、色々な人間の事柄、心理などをうまく宮本輝氏らしい綺麗な言葉で綴られていました。
今更知ったことの名ですが、「泥の河」も「蛍川」も映画になっていました。小説を読み終わった後に見るとまた新しい発見がありそうなので今度見てみます。

参考文献

・泥の河(宮本輝 著)
・蛍川(宮本輝 著)

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